Avadis NGSというソフトは、Strand Life Sciences社(http://www.strandls.com/Home)というインドのBio-IT企業が開発元です。
Avadisという名前は、もともとマイクロアレイの解析ソフトを作っていたAvadis社という会社名です。
日本ではAgilent社がAvadis NGSを販売していますが、3社の関係はここではさておき・・・。
このソフトは、RNA-Seq、ChIP-Seq、SNV-InDel Variation、という3つのアプリケーションに絞っています。
この3つはたいていどの有償ソフトでも備わっている機能です。
http://www.avadis-ngs.com/features/introduction
先日Webセミナーをやっていたので参加しました。 (日本時間の深夜0時でしたが)
差別化は、やはり、データの見せ方と3次解析以降の機能だと実感しました。
以下の画像はその時のWebセミナーのスクリーンショットです。
Agilent社から出されているマイクロアレイ解析ソフトのGene Springを使った経験がある方なら、なんとなく似ている、と感じるのではないでしょうか?
ということは、RNA-Seqなどの発現解析に向いているのでは?と思ってしまいますが、まだ実データで試していないので何とも言えません。
Alternative Splicingなども検出して表示できるそうなので、今度試しに使ってみたいです。
このソフトのもうひとつの特徴は、マッピングまでは他でやってくれ!という心意気でしょうか。
インポートファイルは、SAM、BAM、BED、Eland出力、です。
確かにマッピングは単純作業。 シーケンサー付属のソフトが勝手に(というか自動で)やってくれますので、その結果を取り込んで3次解析を行い、その後の比較や統計計算、アノテーション付加などを行ってレポートにする機能を充実させる、というのは良い戦略です。
ウェブセミナーでやっていた例を紹介します。SNP‐Detectionです(予定ではRNA-SeqだったのですがなぜかSNPに変わっていました。残念)。
1.マッピングファイルをインポートする
2.リードのQCでフィルタリングする
3.SNPを見つける
4.結果をテーブルとゲノムビュー上に表示する
5.複数サンプル間のSNPを比較する (癌とノーマル、N=3)
6.DB SNPにあるかないか、見つかったSNPの種類を分ける
ちょっとインパクトの無い例ですみません。
私の仕事の都合上、これ以上詳しくは書けませんので、もっと知りたい方は、デモプログラムを試すか、Agilent社が行っているセミナーに参加されると良いでしょう。
実は私の勤め先であるワールドフュージョン社では、これとは多分競合になるCLC-Bio社のGenomics Workbench/Server、を紹介しています。 過去に何度かこのブログでも書いてきました。
CLCは、トータルソリューションと銘打ち、何でも来い!のスタンスで開発している、というと語弊がありますが、Avadis NGSより、解析メニューは豊富です。
de novo Assembly、Hybrid Mapping、RNA-Seq、ChIP-Seq、SNP-InDel、Target Re-Sequencing、(Methylationはありませんが)、関連解析ツールとしてBLAST、ORF検索、発現比較/統計、などなどなど。
とはいっても、実際使ってみると、もう少しここから進めたら良いのに! なぜこれができない! と思いたくなる場面も多々あります。 ← どんなソフトでもそうですが
しかしCLCの良い所は、頻繁にアップデートをしていますので、リクエストを投げれば改善される可能性があること、でしょうか。
あまりこれ以上書くとCLC贔屓になり中立性が無くなりますので、詳しくはこちら(http://www.w-fusion.com/J/CLC_wb.html)にお問い合わせください。
ところで、以前少し紹介した有償ソフト、Pipeline Pilot NGS Collection を試用してしばらく経ちました。
→ 後編へ続く
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