2010年11月15日月曜日

シーケンサーの種類 SOLiD (2)

今月の1日、ライフテクノロジーズ社はプレスリリースを出した。
http://www.lifetechnologies.co.jp/pr101102.html
それによると、SOLiDシリーズは、近々また一新するらしい。

今までのSOLiD 4 は、そのスループットをさらに向上させ、SOLiD 5500xl に、さらに当初リリース予定だった低コスト版のSOLiD PI は、名前を変えて SOLiD 5500 になるらしい。
5500xl は、2プロ―チップまでのランが可能。 5500 は、1フローチップのランが可能。 って・・・。

で、そのスループットだが、ここにいい表がある。 ちょっと見て欲しい。

コスト/ランは、新しい5500xlシステムの方がSOLiD 4 より1.7倍以上高い!
今は180ギガベース/ランで、7500円/ギガベースだけど、将来的には(ソフトウェアの改善で)300ギガベース/ランになるらしいから、4700円/ギガベースか。 これはすごいかも。
でも、ソフトウェアの改善というところがちょっと気にかかる。 

5500/5500xl シリーズの機械は日立ハイテクノロジーズ社製。 
ということで、ハードについては信頼性があるかな? 

もうひとつ、これからの注目株は、今年の分子生物学会のランチョンセミナーで紹介される予定の、Ion Torrentシーケンサー。 蛍光色素を使わず、CCDカメラも無く、ヌクレオチドが取り込まれる時の水素イオンのリリースだけを検出してシーケンスする、この方法は画期的だ。
でもまだ製品の詳細は明らかにされていない。 
ここから先は想像だが、この新型シーケンサーは診断用シーケンサーの世界標準を狙っているのではないか。 低価格、低コスト/ラン、短いラン時間、レーザープリンターくらいの小さいサイズ、次世代の中では少ないデータスループット、長い読み取りリード長。 
どれをとっても大量スループットが必要無いラボにはちょうど良い。
あとは、使い勝手の良さ、データの精度、プロトコールの安定性、などが議論になるだろう。
いずれにせよ、まだサンプルデータなるものが無いので、これ以上のことは言わない。

それにしても、SOLiDを導入したラボは、しょっちゅう出されるアップグレードに苦労しているらしい。

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