2019年11月16日土曜日

「組織上の位置情報を保存したRNA-Seq」のウェビナーのお知らせ 11月19日

これはNGS、それもショートリードのRNA-Seqアプリケーションだからお知らせしますね。

NGS現場の会、シングルセルゲノミクス研究会、のメーリスでも流れましたが、11月19日(火)の午後2時からVisium Spatial Transcriptomicsの日本語ウェビナーを行います登録サイトはこちらから
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で、そもそもVisium って何? ってかたがいると思いますが、これは in situ hybridization とRNA-Seqの両方を合体させたようなイメージです。

  1. 組織の凍結切片を用意する(組織により異なるがおよそ10μmの厚さ)
  2. 切片を特殊なスライドガラスの上に載せる
  3. H&E染色する
  4. Permebilization処理をして組織に穴を空け、mRNAをガラスの上に落とす
  5. ガラス上に敷き詰められているオリゴのポリdT配列でmRNAを捉える
  6. ガラス上でmRNAを逆転写し、cDNAを作る
  7. cDNAを回収、増幅し、NGSライブラリを作る
  8. NGSシーケンスをする
  9. データ解析
ここで肝となるのはガラス上のキャプチャーオリゴ。これにはガラス上に(キャプチャーエリアという1辺6.5mmの正方形の中に)敷き詰められている約5000のスポットには、それぞれ住所IDが付いていて、そのIDごとに異なるバーコード配列がオリゴに含まれている。
cDNAを作る時に同時にそのバーコード配列も取り込まれ、NGSで読まれます。
  1. 遺伝子(mRNA、cDNA)の部分的な配列(3’側)、と
  2. スポットごとに異なるIDのバーコード配列
の両方を同時に取得します。(ペアエンドで読むので)
1で遺伝子の発現がわかり、2でその遺伝子がどのスポットから得られたのか、がわかる
つまり、どの遺伝子がどのくらい、組織のどこで発現していたのか、が同時にわかる。


カタログはこちらから落とせます

で、そのウェビナーが火曜にあるんですね。
日本語でやるので多くの人に聞いてもらいたい。時間の都合がつかない方はレジストだけでもしてもらえれば後でビデオなり資料なりのお知らせが行くと思います。
まさに、次世代の発現解析、ですよ。そしてこれは来年、もっともっとメジャーになることは間違いありません。

ちなみに、これのソフトウェアについてのウェビナーも21日の12時から(これは英語ですが)行われます。こっちはまず19日のウェビナーの内容を知っているのが前提で進められますので、両方の参加をオススメします。